本記事は広告を掲載しています。※表紙画像は作品紹介のための引用です。著作権は各出版社・著者に帰属します。
三大少年誌である「ジャンプ」「マガジン」「サンデー」。
その中でも、「サンデー」は人気作家による短編集を積極的に出版していることが特徴です。

今回は、その背景と厳選した2作品をご紹介します!
Contents
三代少年誌それぞれの特色と強み
- 「ジャンプ」…冒険、バトル、絆の、友情・努力・勝利が3本柱!/集英社
- 「マガジン」…恋愛・不良・スポーツと広ジャンルで、大人のビターさ有/講談社
- 「サンデー」…ミステリー・日常系に強い、ラブコメの名手!/小学館
作品のブランド力が強く、人気至上主義がヒットを大量に産む仕組みがあることから、売上は「ジャンプ」が圧倒的に1位。次いで「マガジン」、「サンデー」と続きます。
「サンデー」は最下位に身を潜めていますが、作家性が強いことからコアなファンが多いことが強みです。
爆発的なヒットは少なめですが、メディアミックスが大成功している「コナン」など、大ヒット作の影響力が強いことが特色です。
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なぜ短編=「サンデー」なのか?
「ジャンプ」は、アンケート文化に基づいた人気至上主義で、人気が低いと即打切り。
長期連載が正義という文化で、短編は売上に直結されにくいため、評価されません。
また、作家性より作品そのものを推す文化であり、短編で魅せるより、シリーズとして育てることを重要視しています。
「マガジン」は、「ジャンプ」と「サンデー」のちょうど間に立ち位置をとります。
ジャンルが多様であり、「ジャンプ」が理想・夢を描くのに対し、現実の痛みや葛藤を描くリアル志向です。
中堅作家を丁寧に伸ばす方針はありますが、短編集を出す、という習慣は見受けられせん。
「サンデー」は読み切り枠や新人の実験枠が比較的多く、作家の個性・世界観を尊重することを編集方針とし、その延長として作家の個性が最も濃く出る短編集を積極的に出してきました。
短編の名手が多いのは、作家カラーを伸ばす土壌があるからなのです。
「サンデー」出身作家の名作短編集2選
「サンデー」が短編集を刊行している作家は実にレジェンド。
9冊前後の短編集を誇る高橋留美子を筆頭に、青山剛昌、藤田和日郎、西森博之、椎名高志と誌面を彩った作家たちの短編集を世に送り出してきました。
その中でも手に取りやすく、筆力に唸らざるを得ない珠玉の2作品がこちら!
コナン・YAIBAの原点!「青山剛昌短編集」
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短編集として発売されたのは「コナン」の連載開始後ですが、中身は「コナン」以前の若き青山先生の情熱が詰まった初期作です。
- 「探偵ジョージのミニミニ大作戦」
- 「プレイ イット アゲイン」
- 「えくすかりばあ」
- 「夏のサンタクロース」
- 「ちょっとまってて」
- 「さまよえる赤い蝶」
- 「Tell Me A Lie 〜私にウソをついて〜」
「探偵ジョージのミニミニ大作戦」は3編収録されており、ミニチュアサイズの探偵ジョージが主役のハードボイルド・コメディで、青山先生の探偵ものへの愛着が感じられます。
「プレイ イット アゲイン」は「YAIBA」の原型となる短編で、真剣によるバトルシーンは王道ながら、その安定した手腕に後の大ヒットを予感させます。「コナン」にも通ずる若返りがモチーフとなっています。
「ちょっとまってて」は輝かしいデビュー作!完成度の高い作画、タイムスリップという普遍的なSFの設定が読者をしっかりと惹きつけます。なにより、ヒロインが抜群に魅力的です。
さて、筆者の最推しは「夏のサンタクロース」。
舞台はノストラダムスの大予言がまことしやかに囁かれていた1999年の夏。フラれた彼女を諦めきれず公衆電話から電話をかけた主人公が、誤って地球を破壊する衛星の制御を解除してしまいます。
このままでは24時間以内に予言どおりに地球は滅亡。国家権力を行使し、記憶喪失となった主人公に制御番号を思い出させようと、あの手この手の策を講じます。
そんな中、憧れのアイドルが自分のためだけに目の前に…。
気風のいい主人公と、子猫のように無邪気なヒロインの相性が抜群で、今に通ずる卓越したキャラクター造形が感じられます。
また、世紀末や公衆電話といったモチーフは、今読むとノスタルジーを帯び、胸をときめかせます。非日常の中で繰り広げられる珠玉のSFラブコメディです。
名作へと連なる原点に触れることができる、完成度の高い短編集です。
ラブコメの名手が贈る「高橋留美子短編集 1 or W」
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- 「スリム観音」
- 「犬で悪いか!!」
- 「お婆さんといっしょ」
- 「がんばり末世」
- 「宝塚への招待〜INVITATION TO TAKARAZUKA〜」
- 「1orW(ワン・オア・ダブル)」
- 「ハッピー・トーク」
- 「うちが女神じゃ!!」
「うる星やつら」「らんま」「犬夜叉」と大ヒット作品を輩出す一方で、短編の名手として名が高い高橋留美子先生。
青山先生にも通じる点ですが、キャラクターを一瞬で立て、状況説明が最小限に抑えながら、抜群のテンポでオチまで着地させる力は軍を抜いています。
初期は「るーみっくわーるど」として、若さと勢いに満ちた実験的な短編群を発表し、中期には「人魚シリーズ」など、生死や人間の感情に踏み込んだテーマへと展開。
その後、「高橋留美子劇場」では、家族や日常といった普遍性を描いてきました。
本作はそうした流れの中でシリーズから独立する形で刊行され、以降、新たな短編集は発売されていません。
これまでの短編集の要素が凝縮され、ギャグも日常も人の機敏も内包しながら、洗練された一冊となっています。
1978年のサンデーに掲載された「がんばり末世」も収録されており、絵柄の統一感こそないものの、作家としての変遷を一冊で辿ることができる魅力もあります。
表題作の「1orW」は1994年の作品。剣道部の練習嫌いな主人公とマネージャーのヒロイン、そして熱血顧問が事故に遭い、ヒロインの体に顧問が乗り移ってしまうという、「らんま2/1」を彷彿とさせる高橋留美子らしいラブコメディです。
筆者の最推しは、巻頭カラーで冒頭に収録されている「スリム観音」!
ダンスパーティーで憧れの先輩に声をかけるため、ダイエットを決意した翔子が、山奥の寺で行われる「観音ダイエット」に参加する。そこで出会う住職の甥・やまととのスパルタなやりとりの中で、2人の距離は少しずつ縮まっていきます。
1週間後、ダイエットに成功しドレスを身に纏った翔子。パーティーでは先輩にフラれてしまいますが、校庭の前にはタキシードを身に纏ったやまとの姿が。
ページ数が多く、2人が関係がゆっくりと近づいていく過程を微笑ましく追うことができ、ラストは少女漫画のような胸の高鳴りを覚えます。
一方で「観音様」というモチーフのユニークさ、テンポのよさや竹を割ったような性格のキャラクター造形が物語に少年誌らしい躍動感を与え、高橋留美子らしい爽やかさとロマンチックさが同居したラブコメディとなっています。
その他の作品もコメディ色が強く、気軽に読み進められつつも、どの物語も読後の余韻があるのが特筆的です。
レジェンドたちが紡いだ物語は、今読んでも色褪せるどころか、むしろ新鮮なときめきを与えてくれます。
作家愛に溢れた短編集に触れ、その世界観に没頭してみてはいかがでしょうか?
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