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タイムループもの映画は、古くは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』邦画では『時をかける少女』などヒット作品が多く、準SFとして親しまれています。
『パーム・スプリングス』はその名の通り、アメリカ・カリフォルニアの砂漠のリゾート地、パームスプリングスを舞台にしたタイムループ・ラブコメディです。

筆者はその地名を聞いたことがありませんでした…。

最近はコーチェラの開催地として、日本でも知名度が高まっているよ!
今回は舞台となっているそのアメリカ有数のリゾート地について解明します。

Contents
映画詳細・あらすじ
『パーム・スプリングス』
2020年製作/90分/アメリカ香港合作
監督:マックス・バーバコウ
脚本:アンディ・シアラ
主演:ナイルズ…アンディ・サムバーグ
サラ…クリスティン・ミリオティ
砂漠のリゾート地、パームスプリングスで開かれた結婚式。 参列者のナイルズは、ハレの日に場違いなアロハシャツに身を包み、どこか斜に構え、自由自在に振る舞います。
なぜなら彼は、今日という一日を数え切れないほど繰り返しているタイムループの住人だから。
そんな虚無感に浸る彼のループに、新婦の姉・サラがナイルズのアプローチを受け、巻き込まれてしまいます。
今日こそはと寝て起きても、パームスプリングスのプールサイドで毎朝2人は顔を合わせ、同じ一日が始まります。
砂漠に囲まれた何もかも無意味な世界を達観して楽しもうとするナイルズと、出口を求めてもがくサラ。二人が辿り着いた先は、諦めか、それとも―。
見どころ
高級ホテルのプールにカラフルな浮き輪を並べ、チルする男女という洗練されたビジュアルは強く印象に残り、本作が話題を集めた理由の1つです。
舞台となるパームスプリンブスのリゾート感が、現実離れした世界観をより際立たせています。
そんなインスタ映えする舞台で男女2人だけがタイムリープを繰り返す設定と、すべてが無意味な世界で他者の価値や愛を問う「孤独と愛」というテーマが鮮やかに重なり合う点が魅力となっています。
アメリカでの評価は高く、2020年のサンダンス映画祭で当時の史上最高額でその配給権を落札され、ゴールデングローブ賞コメディ・ミュージカル部門作品賞/主演男優賞ノミネートされています。
米Huluでは配信後3日間の視聴数は史上最高となり、コロナ禍でのヒット作となりました。

パームスプリングスの基本情報
パーム・スプリングス(Palm Springs)
- アメリカ・カリフォルニア州・リバーサイド郡
- ロサンゼルス〜東180km(約2時間)
- 北緯33度西経116度
- 人口約4万人
地名の「スプリングス」はこの地が温泉源であることに由来しています。
先住民族のネイティブ・アメリカンのカウイヤ族は温泉を意味する「セキ」と呼び、その恵みを受けていました。
何世代にもわたってハリウッドスターや本国、カナダの富裕層がその砂漠の中の高級リゾート地に寒さを逃れ羽を伸ばしにきています。

栃木県日光市の姉妹都市だよ
パームスプリングスの魅力
天気と気温

ハイシーズンは10月〜4月で、平均最高気温は24度未満。澄んだ涼しい朝は暖かく晴れが午後と美しい夕日と移り変わるそうです。
年間300日以上も晴れ、冬でも15〜17度の気温があることから、砂漠の避寒地として長年愛されています。
一年中楽しめる観光地ですが、5月には本格的な暑さが訪れ、6月〜9月は毎日の最高気温が38度を超えます。
しかし、乾燥しているためうだるような暑さではなく、高級ホテルの室内でくつろいだりプールサイドを満喫できます。
ミッドセンチュリー・モダン建築

パームスプリングスには、ミッドセンチュリー・モダニズム建築が数多く残されています。
1950〜60年代、ハリウッドスターたちは当時最先端だったモダニズム様式の別荘を競うように建てました。
ミッドセンチュリー・モダニズム
1940〜60年代の戦後のアメリカを中心に生まれた、機能的で有機的なフォルムを持つ家具、建築様式のこと。
- デザイン:曲線的なフォルムと、直線的でシンプルな機能主義が融合
- 素材:プライウッド(曲げ合板)、FRP(繊維強化プラスチック)、スチール、レザーを多用
- 色・雰囲気:ビビッドなアクセントカラー、木目の美しさ、レトロモダンが混在
- 空間構成:家具の存在感を活かした空間の余白と、屋内と屋外がつながるような開放感
北欧デザインやインダストリアルスタイルとも相性が良く、普遍的な美しさを持つために現代のインテリアにも適しています。
雨の少ない砂漠気候は、大きなガラス窓と開放的な構造を特徴とするこの建築様式と相性がよく、「未来の楽園」を象徴する景観が形成されていったのです。
自然

劇中のように、本やカクテルを片手にプールサイドで恋人や友人と穏やかな時間を過ごすだけでも、この地を訪れる価値は十分にあります。
一方で、西側にそびえるサンジャシント山脈周辺にはハイキングコースやインディアン・キャニオンなどの自然豊かなスポットも点在しており、アクティブな時間を楽しむこともできます。
富裕層が多く集うこの地は「ゴルファーズ・パラダイス」とも呼ばれ、18ホールのゴルフコースが100以上点在しています。
雨量の少ない乾燥した気候は年間を通してプレーに適しており、リゾート地としての魅力をより確かなものにしています。
パームスプリングスを舞台にした映画
『ドント・ウォーリー・ダーリン』
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2022年製作/122分/アメリカ
監督:オリヴィア・ワイルド
脚本:ケイティ・シルバーマン
主演:アリス…フローレンス・ピュー
ジャック…ハリー・スタイルズ
砂漠の中に築かれた理想郷「ヴィクトリー」で、アリスは夫とともに完璧な生活を送っていました。しかし、日々の暮らしの中で、この街に潜む違和感に気づき始めます。
すべてが管理されたこの楽園には、ある秘密が隠されていました。理想の世界の裏側を知ったとき、アリスは現実と向き合うことになります。
この1950年代の理想郷「ヴィクトリー」のロケ地がパームスプリングス周辺で、ミッドセンチュリー建築が全面に使われています。
その他、『オーシャンズ11』では富裕層の別荘地としてパームスプリングスが登場し、『ミッション:インポッシブル3』では邸宅シーンが撮影されました。
何も信じられずに世界を歩いていた登場人物たちが、やがて無意味だと思っていた存在に意味を見出し、他者を受け入れることの尊さに気づいていく過程に胸が熱くなります。
心を許すことで、愛は世界の見え方そのものを変えうるということ、楽園とは場所ではなく、誰かとともにある時間そのものなのだと感じさせられます。
パームスプリングスという街そのものが、時間と孤独、そして愛を映し出す、もうひとつの登場人物のように存在しているのです。






