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サムネイル:秋田書店、集英社
「少女漫画のような恋がしたい」。
そんな夢見がちな思いをしていた多くの女性は内気であり、いいなと思う男性がいてもなかなか自分からアプローチができなかったのではないでしょうか。
いつの間にか30を過ぎてしまっても、人間の本質はすぐには変わらない。世間からの結婚への圧をひしひしと感じて、少しばかり出会いを求めて外に出向いても、本当は家でゴロゴロして漫画を読むのが大好き。
１つ言えるのは、いい女に切り替えは必須！どうせなら、辛い現実を忘れてその瞬間は思いきり現実逃避しましょう。
昨今の漫画は現代社会の移り変わりに伴い年齢対象が多様で、少女漫画を昔ながら親しんできた30代以降の女性を対象にした漫画が増えてきました。
そこで今回は、そんなアラサー以降の夢見る女性にも優しい今イチ推しの恋愛漫画をご紹介してきたいと思います。
『まさかな恋になりました。』
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現在はさまざまなコミックアプリが世にリリースされ久しいですが、その中でも「サイコミ」は『明日、私は誰かのカノジョ』など、青年を対象としたオリジナリティーのある話題作を多く輩出してきたアプリ。
連載中の『まさかな恋になりました』も異彩を放っていて、冴えない事務員の主人公の栞（35歳）が自分のアパートに越してきた年下キラキライケメンがなぜか魚に見えるという「まさかな」恋が始まるという物語。
どちらかというとペンタッチなどが青年漫画寄りで、技巧が光るというよりは味のある絵柄でギャグ度が高めです。
（魚に見える）年下イケメンに段階的に好意を寄せられることになるのですが、35歳の主人公の会社での様子が割とリアルに描かれていることもあり非現実的な設定でも少女漫画を引きずっているようには感じず痛々しくありません。
未だ明かされていない物語の肝は、なぜ主人公は年下イケメン君が魚に見えてしまうのか？
時にはリアルを感じて心が痛くなりながらも、人間味のある主人公のひたむきさに惹かれいつの間にか応援をしている。
気軽にアプリで読むのにぴったりなイチ押しオーバーサーティー恋愛漫画です。
- 普通の恋愛じゃない！「まさか」相手が魚に見える恋！
- 肩の力を抜いてクスリと笑えて、ついつい２人の結末が気になってしまう！
・取り扱い冊数は80万冊を超える！
・常時2800冊を超える無料のマンガが楽しめる♪
・セール、全巻読み放題などの独自のキャンペーンあり！
『酒と恋には酔って然るべき』
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長らくレディコミ界で名を馳せていたファン多き作家、美波はるこ。近頃は方向性を変えた大人の女性向けの漫画を多く出版していて、その代表作ともいえるのがこちら。
その鞍替えはあっぱれで、持ち前の魅力的なキャラクター作りと繊細な心理描写がアンニュイな大人の女性の恋愛模様にうまくマッチしています。
物語の主人公は日本酒大好きなOL・松子（32歳）で、これまた年下イケメンの会社の後輩、今泉との恋愛模様を日本酒の知識、雑学と交えながら描いています。
かつての憧れた少女漫画の王子様が年上、同い年から年下イケメンにうまいことなるのだから、恋愛漫画はやはりいつまでも夢を見させてくれます。
といっても本作は２人の距離の詰め方のスピードがゆっくりで、アラサーという年齢に焦りつつも日本酒という絶対的な趣味のある松子が恋愛だけにのめり込んでいないということもあり、現実的な要素もある漫画です。
日本酒が題材な漫画ということもあり、どこかほろ酔い感が漂っているようで各話に余韻があります。
距離が縮まっていき、いよいよ付き合うまでの数話はまさに「これこれこれ！」と恋愛漫画の高揚感もしっかり覚えることができ、非常にバランスのいい漫画です。
- 人気作家、美波はるこによるじんわり染み入る大人のラブストーリー！
- 日本酒の知識を得ながら、小悪魔系年下男子にキュンキュンできる！
『独身OLのすべて』
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こちらはウェブコミックサイト「モアイ」にて連載されていた４コマ漫画。アラサー仲良しOLのマユ子、タマ子、ノブ子が繰り広げる日常を面白おかしく描いています。
時にはゆとり社員に嫌味を言ったり、先輩社員にたてついたりと毒気満載のアラサー３人組ですが、人外にデフォルメされたビジュアルの憎たらしくも愛らしいキャラクター、高いギャグセンスによってうまくそれが緩和され、会社勤めの独身女であれば思わず「そうそうそう！」と笑ってしまう芯を食ったセリフに溜飲が下がります。
新人男性社員に仕事を教えると「優しいんですね」と言われたタマ子。
まだまだそんな言葉をかけられるなんて私いけてる…と思うほどウブではない。「アラサー女に半端な言葉かけんじゃねえ 無関心のほうがまだマシだ！」と切れ味満載で言い放つ。
一方、ポジティブ女で強キャラのノブ子が「めんどくさいの行きつく先は餓死じゃ！」と恋愛を面倒くさがるタマ子に喝を入れる身が引き締まる言葉も出てきます。
そんな本作ですが、実は中盤からはタマ子と同僚の爽やかイケメン一ノ瀬との実りそうで実らないピュアな恋模様がメインとなっていきます。
その展開、描写はギャグ漫画といえど素敵な恋愛をしたくなってくるような、なかなかに読み応えのある王道恋愛漫画然としています。
言葉にできない鬱憤を猛々しいツッコミで爆笑とともに晴らしてくれ、消極的なタマ子の現実にも潜んでいそうな恋愛に思わずときめくこともできる、こちらも違う意味でバランスのいい漫画です。
- 腹を抱えること間違いなし！アラサーOLにクリーンヒットのギャグ漫画！
- ギャグ漫画なのに年下イケメン君とのキュンキュンラブストーリー！
『初めて恋をした日に読む話』
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長らく少女漫画誌で活躍されていた持田あきによるヒット作の本作。こちらの主人公、予備校講師の春見順子は32歳。
中学・高校は優等生でしたが、東京大学受験で失敗、その後も就職、婚活と失敗し厳格な母親の期待に沿えず仲違いしているという設定です。
そこに現れるのが、髪をピンクに染めたイケてる高校生、由利匡平。
ヤンチャな風貌をして素行も良いとはいえないですがもともとは頭が良く、エリートの父親を見返すために順子に東大受験の指導を頼みます。
男の子のキャラクター、年齢差、周りの恋敵のやりとりやハプニングは王道の少女漫画に沿ったメルヘンの世界そのものですが、大学受験の挫折からくさってしまいその後の人生もうまくいかず、教育熱心で女の価値は学歴や結婚相手だという古典的な母親に抑圧されているという主人公の設定は割と現実味があります。
また、不良少年が東大受験という目的がはっきりしたストーリー構成は『ドラゴン桜』や『ビリギャル』のヒットからも窺えるようにエンターテイメント性があります。
またこの作品の大きな魅力が、少女漫画誌で培った作者の丁寧で美麗な作画による２人の空気感が醸し出された絵画のようなカットです。
タイトルのように恋愛体質ではない主人公が初めて心からの恋をするのが年の離れた想定外の相手だったという恋愛の本質的なものに迫る本作。同年代の主人公になりきりながら、少女漫画を読んだあの頃のように作品の世界観に没頭してドキドキを感じることができるおすすめ漫画です。
- ドラマになった大ヒット作！原作漫画は絵の美しさが堪能できるのが魅力！
- ピンク髪でヤンチャな年下ボーイの硬派で真っ直ぐな愛がたまらない！
『きょうは会社を休みます。』
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こちらもドラマになったヒット作で、主人公の青石花笑は処女のまま33歳の誕生日を迎えてしまったという設定。
会社のアルバイトの青年・田之倉悠斗とお酒を飲みに行って泥酔して一夜を共にします。お相手の田之倉はこれまた若い21歳という設定で、恋愛経験豊富で一枚上手。
作者の既刊は全てマーガレットコミックスで、割と落ち着いたタッチや作風が多い系列といえどメルヘンチックさはありますが、注目すべきは無遅刻無欠席で真面目な会社員だった主人公が初体験のあとに有休を取って初めて会社を休むというタイトルにもある描写。
アラサーともあれば社歴も増え、何かしら心が揺さぶられた際に体調不良ではないのに有休を取ってしまったという経験はあるのではないでしょうか。
今まで１人で生きてきた主人公が初めて男性と密接に関わり、彼に釣り合うように消極的な自分を吹っ切って自己改革をしていきます。
物語の展開も少女漫画的ご都合主義なところが多い印象ですが、恋人となった２人のやり取りや年下彼氏の田之倉のスイートさは確実にキュンキュンさせてくれ、自分のペースが乱されようとも他人と介入し合う人生もいいなと思わせてくれる漫画です。
- ドラマになった大ヒット作！原作漫画も年下君のマイペースで甘い愛が満載！
- 主人公がお酒を飲むと変わるキャラがとても可愛い！
いかがでしたか？
少女漫画や恋愛漫画のような夢のようなことは現実には起こらない。
確かにそうですが、そんなファンタジーを通していつでもあの手この手で恋愛の素晴らしさ、一歩踏み出すことの大切さを伝えようとしてくれています。
また、事実は小説より奇なり。誰でも恋愛に限らず「まさか自分にこんなことが起きるなんて」と感じる出来事に遭遇したことが一度はあるのではないでしょうか。
いつまでも夢見る少女ではいられない。大人になった今だからこそヒロインたちに励まされ、逃げずに勇気を持って立ち向かっていきたいものです。
